ティアドロップ




突然、ふわっと軽い気持ちになる。


なんで今日グロスを塗っているという根源だった理由も、なんだったか忘れるくらいに。





「……別に、なめてないし」



やっぱり素っ気ない。

私はやっぱり可愛くないんだ。


そう言い聞かせて、普段の調子を取り戻そうとする。




バカだよ。いつも言われてることを思い出せ、私!






「そうだな。なめられたら流石に気付くわ、俺も」


「そうでしょう」




< 101 / 131 >

この作品をシェア

pagetop