ティアドロップ




「…よしよし」




ぽんぽん、と背中を撫でられる。

なんだか、お兄ちゃんみたいだな。




「…史哉先輩、私のお兄さんなら良かったのに」


「あれ? 瑞紀、一人っ子?」


「はい…」


「そっかー…坪井健太郎の娘さんだもんね。一人っ子か」




そういう話を聞いたことがあるんだろうか…。


…お父さんみたいに有名な俳優だったら、そういう情報くらい分かるかもしれないな。




< 122 / 131 >

この作品をシェア

pagetop