ティアドロップ



突然、水の中で目を開いたみたいに視界が歪む。

ポロポロと離れていく水滴。



「…っ……う…」



小さな呻き声と、止まれない涙。

私の涙腺は緩むことしか知らないから。




嫌になる。

こんな自分が嫌になる。


嫌になる。

あんな光が嫌になる。


嫌になる。

そんな思いでフローリングを濡らした。




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