ティアドロップ
そんな優しい目で見られたら、つい口が滑りそうになっちゃう…。
「…誰にも言わないから。ね、言ってみ?」
「……はい」
未だ止まない土砂降りの中、ゆっくりと話した私の事情。
こんなに誰かに素直にぶっちゃけるのは、初めてかもしれない。
史哉先輩は、今日初めて出会ったのに。
こんなに…安心感を得られたのは、久しぶりかもしれない…。
絹に包まれるような優しさの中、私は安心感に身を委ねて意識を手放した。