ティアドロップ
カチャン、と音を立てて出てきた朝ご飯は、形崩れの全くない、中のお米もちゃんと中に入れている完璧なオムライス。
「レパートリー少なくて…卵料理が、限界なんだよね…」
「いや……凄く上手ですよ!? あとでコツ、教えて欲しいです」
「えぇ…コツ? ん~…やっぱ、愛!?」
「……えっ」
「いやいやいや、そこはドン引きしない!! 突っ込むとこだよそこは!! てかまじで、引くのやめよ? 傷つく!!」
まぁ…うん。愛は……うん。言わないでおこう。
「でもさ。やっぱ、愛なんじゃない?」