ティアドロップ



うぅ…。

…グロスなんて、絶対に似合わないのに…。



自己嫌悪とか羞恥心とかが混じってずっと硬直したままでいると、「はい、出来たよ」という声が私の目を開かせた。




「うん、似合う! やっぱこの色で正解だったよ」


「……お、終わったんですか…」


「ん? あ、鏡とか見てみる? はい、どうぞ」



白いポーチから出された小さな手鏡。





……わぁ…。



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