ティアドロップ




「……凄い…」




それは、小さな呟きで。

自然と零れた呟きで。


別に、返事が欲しかったわけじゃないんです。

寧ろ、受け流して欲しかったのに…。





「どう? それならちょっとくらい赤くなってても、グロスの下だからバレないと思うよ」


「……あ、…ありがとうございます」


「それも、幼馴染み君のせいなんでしょう?」



……史哉先輩は、気付いてる。



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