ティアドロップ




それなのに、史哉先輩は本当に狡くて。



なんでそんなに優しい目で私を見るの?

なんでそんなに心配してくれてるの?

なんでそんなにわかってしまうの?




「……はい…」


「そっか。…辛かったね?」




まるで心の中を読んでるかのように。

まるであの場にいたかのように。




淡々と零れる史哉先輩の優しい言葉。




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