BitterSweet-プリティ・リングガール-
「…ね…ねえ…ってば……」

心配そうに呼びかける彼の声で、
私の意識は現実の世界に戻ってくる。

何時ものカフェのテーブルに、
彼と二人でさし向かい。

私は頬杖をついて何となく外の様子を見詰めながら、
ぼんやり考え込んでしまった様だ。

「どうしたの?ぼんやりして…」

大きな窓から差し込む柔らかな日差しは、
店のあちこちに乱反射して店内全てをぼんやりと照らし出す。

ソフトフォーカスの世界は夢と現実の境目を
曖昧にしてしまう。
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