黒猫*溺愛シンドローム~Plus~
「……さて。じゃあ、つづきしよっか?」
パッと手を放したかと思えば、なぜかいそいそと座り直して。
「ハイ。」
キラキラの笑みを浮かべながら、私に向かって両手を広げた。
「……はっ?」
今度は、何?
まったくもって理解不能。
何を考えているのかさっぱりわからない。
ぽかんとする私に、さらに突き出される両腕。
……?
「だから、“抱っこ”。」
「…へ?」
「ひなたぼっこ、一緒にするでしょ?」
あぁ、そっか…って、待って!何、それ?
なんでそういうことになるわけ?
「さ、早く。」
私の動揺をよそに、にこにこしながら待ってるけど…
それはちょっと…ねぇ?
確か、「カリンはいつもこうしてる」んだっけ?
前にもあったこのシチュエーション。
あのときは…
「……。」
……ん?んん??
ちょっと!私ってば、
何近づいちゃってるの?
なんで、差し出された手に自分のを重ねて……
「…なんか、お日さまの匂いがする。」