黒猫＊溺愛シンドローム～Ｐｌｕｓ～

「はぁっ？…んっ」



言うや否や、重なった唇。



「ちょっ…んﾝ」



抵抗しようにも、眠気のせいかキスのせいか…頭がボーッとして。

何も考えられないし、力も入らない。


何？これ。

寝かせてくれるんじゃなかったの？

まったく。油断も隙もあったもんじゃない。




……そう思いながらも、
ばっちり応じてしまっている自分がイヤ。



甘くてやさしいキスも。
熱くて深いキスも。

コイツのキスは、全部知ってるから。


…って言うか、
これしか知らないし。


だからこそ、身体が勝手に反応してしまう。

“条件反射”？
“刷り込み”？？

感覚も。感触も。
嫌ってくらいに、私の中にしっかりと刻み込まれていて…




捕らえられたら


逃げられない。




だって…



「……っ」



頭が真っ白になるくらい


気持ちいいんだもん――














「…ちょっと待った！」