黒猫*溺愛シンドローム~Plus~
「はっ?」
「そうだよね…ごめんね?気づかなくて…」
「違っ…そういうことじゃなくて…」
「じゃあ、こうしよう」
…“日本語”が通じない。
ダメだ。致命的。
なんで、こんなにマイペースなわけ?
「これで、よし」
私の真意を掴むことなく、着ていたブレザーを器用に広げて…
「ちょっ…」
「じゃあ、つづきしよっか?」
私をそこに横たえて、
変態王子は再び顔を近づけてきた。
反射的に閉じる瞼…って、ダメじゃん、私!
「だから、違うんだってば!こんなとこでこんなことして、誰かが入ってきたら……」
言ってて恥ずかしくなりながらも、私は頑張った。
「…え?あぁ…」
わかってくれたと思ったのに……
「鍵、閉まってるから大丈夫だよ。」
「へっ?」
「風歩ちゃんと違って、そのへんは抜かりないからね。俺は。」
……ダメだ、こりゃ。