黒猫*溺愛シンドローム~Plus~
「わかった。わかった。誰もお前には勝てないよ。」
「え?」
「お前がいる限り、浅海にちょっかいを出すバカはいない。うん。よーくわかった!だから…写させて?」
ひょい、と。
ノートに手を伸ばすダイスケ。
……まったく。
結局、大事なのはこっちなんだよね。
今までの会話は何?
「ダメ。いい加減、ちゃんと自分でやりなよ。」
その手を振り払って。
ノートをさらに遠くへと避難させながら、ダイスケを見据えた。
「いいだろー?減るもんじゃないし。」
それでも、諦めるどころかしつこく迫ってくる。
「そういう問題じゃないよ。今年は“受験生”なんだよ?いつまでも俺に頼ってたら大学に行けないよ?」
「……っ!部活を引退したら頑張るよ。」
「“引退”ってほど、活動してないじゃない。どっちかって言うと、忙しいのは“合コン”でしょ?」
「…失礼なっ。俺だって頑張ってるんだぞ?新一先輩が卒業した今、サッカー部をまとめてるのは…」
「そもそも、
なんで、ダイスケが“ここ”にいるの?」