完成してないLovestory

｢・・・ま、直接本人の口から聞けてよかったよ。





城島、宮川泣かせたりしたら


・・・覚悟しとけよ？｣




はにかむ神山。








そんな神山を見て、


｢はッ！？



な、なんでお前なんかに言われなきゃなんねーんだよ！｣




城島は顔を下に向けたまま言った。





すると神山は、私たちに背をむけて。



一瞬振り返った。





そして切ない、あの悲しそうな笑顔じゃなく、





心からの笑顔で、言った。



｢じゃーな、宮川、城島。｣




私は、その言葉の意味が


帰る時のあいさつだけでないことがわかった。




わかってしまった。








なら、なら私も。



神山に、さよならを言おう。