完成してないLovestory
母さんは俺をちょっとにらんだ・・・のか?
「優輝・・・
それ絶対お父さんの前で言っちゃだめよ。
だいたいサッカーも野球も同じじゃない」
ため息をつきながら母さんは言った。
「でも、俺はサッカーが・・・」
俺はあきらめきれずそう続けた。
「もう!おとなしく野球してなさい!!」
母さんはそう言い放ってキッチンへ向かった。
俺の父さんは、医者だ。
だから最初は俺を医者にしたがったけど、
俺が馬鹿だってわかってからは
『野球選手しか許さない』
そう言い続けてる。
「・・・わかってる」
俺は母さんに乱暴にそう言うと、自分の部屋へと上がった。