完成してないLovestory
職員室をあとにした私たちは、
帰るため昇降口に向かった。
そこで私は城島に話しかけた。
「城島、さっき言ったこと、覚えてる?」
城島は靴をはきかえながら言った。
「・・・おう、何だ?」
私にはそう言う城島の背中があまりにも小さく見えたから
城島は、私が今から言うことが悪いことだと思ってるんだ、と思った。
はぁ。
私はゆっくりと口を開いた。
「・・・でも、でもね、私・・・
確かにまだ、納得いってないことはあるけど
城島のこと、もう一回1から見直そうと思う。」
城島は靴ひもを結ぶ動きを止めた。
「・・・はっ?」
何こいつ・・・
絶対わかってないじゃん!!
私はしぶしぶ、
少しいらだちながら口を開く。