完成してないLovestory



声を低めにした葛城先生の声。



私たちは観念した・・・。


私は恥ずかしくて顔を赤めて答えた。


「授業中です・・・」





そんな私をよそに、城島は

「はッ? え?

何が?


授業中だろ!」


と真顔で答えている。




すると葛城先生は笑った。


あ、許してくれたんだ・・・


でもそんな私の淡い期待はすぐに裏切られる。




「正直でよろしい!


じゃあ、二人とも放課後教室の掃除しなさいッ」



私たちの肩をポンポンと叩いて、


葛城先生は言ったのだった。









えぇ、今日もーーーーッ?




とは、言えるはずもなく。




「・・・はい」




私はそうつぶやいた。










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