完成してないLovestory
神山が、城島にこう言った。
「そんなに掃除したくないなら、
先に帰れよ」
えッ、神山、なんで!?
いつもは温和な神山だからこそ、
その言葉には迫力があった。
城島は少し苛立ったように言う。
「はッ?
俺、別に掃除したくないって言ってねぇだろ!!」
がんッ。
そしてほうきを手から離す。
神山はただ冷静に言い放つ。
「同じことだ。
・・・しかもお前は苛立つとすぐモノにあたるな!」
そう言って神山は城島の離したほうきを拾い上げる。
私は二人を止めようと、間に入って言った。
「そうだよ!
どうせやらなきゃいけないんだから、早く終わらせたいじゃん」
すると城島は観念したように言った。
「・・・わーってるよ! 神山、ほうき貸せ。」