踏み台の女神
「そりゃあ心配ですよ」


「そうだよね。

あぁ……、申し訳無いなぁ」


神様は、がっくりと肩を落とした。



じきに日が暮れる。


ここへ来てから誰よりもはしゃいでいるねこさんは、まだ遊歩道をちょろちょろと走り回ったり、ふと立ち止まって海を眺めたりしていた。


安永さんはリュックからカメラを取り出し、海や空の写真を撮っている。
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