踏み台の女神
確かに私たちは、自分の問題を自力で解決出来るかもしれない。


でも絶望の淵に立たされてどうしていいかわからず、ふと他人に助けを求めたくなる事は、誰にだってある。


そんな人の支えになる存在が、どこかに必要なのだ。




「フミダイさん、本当にありがとう。

フミダイさんに相談して本当に良かった。

また明日から、仕事頑張れそう」


神様はそう言うと、私に向かって深く頭を下げた。


一切のさみしさを含まない、実に晴れ晴れとした顔で。
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