踏み台の女神
お会計を済ませてカフェを出ると、すっかり夜になっていた。


港は、信号灯や停泊する船の電飾、窓から漏れ出る灯りのおかげで、夕方とはまた違った趣できらきらとしていた。


白や黄色、赤、緑、さまざまな色で輝いている。

ゆったりと波打つ海面が、それらの光を優しくはね返している。



「神様、なんだかさっぱりしたような顔になったね」


ねこさんが、神様の元に駆け寄って来て言った。
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