踏み台の女神
「遊びに来たよー。
開けてー」


ねこさんがそう言うと、神様は案外あっさり扉を開けてくれた。



人の形をしているのかと思っていた神様は、動物に似た姿をしていた。


安永さんの背丈よりも大きい、白い犬のように見える。


悲しそうな表情は、うなだれていなければ「慈悲深い顔つき」とも取れたかもしれない。
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