踏み台の女神
この安永さんという人は、きっと道に迷う事も無いのだろう。


実に頼もしい。




「じゃあ早速、行ってみましょうか。

古代人の住居から」




周囲の森を縫ってきた風が、お社をあとにする私たちの背中を押した。


木々がざわざわと枝を揺する。



みんなで神様を

「行ってらっしゃい」

と見送っているかのようであった。
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