踏み台の女神
女の子は毎日来てくれた。


友達や兄弟を連れて来る事は無く、いつも1人で遊びに来た。


家の前で摘んだ草花や、その日のおやつを土産に携えて来る日もあった。



「神様、これ今日のおやつなの。

一緒に食べよう」


「へぇ。これなぁに?」


「茹でたどんぐりだよ」


「美味しいの?」


「あたしはあんまり好きじゃないんだけどね」


「……」
< 59 / 200 >

この作品をシェア

pagetop