「PC捜査官」
「俺はお前の健康を心配してー‥」
言い切る前にバタンと、デカいドアの音に遮られた。
なんだよ、と後ろを振り向く。
「事件だお前ら!」
淳子さんが騒ぎながら出てきた。
「なに!?」
東さんが急いで立ち上がって反応した。
「なんの事件だ!コロシか!」
東さん、あんまり張り切らないで下さい。
「いんや、誘拐事件だ。」
[誘拐?課が違うんじゃ……]
「それが誘拐された子がまた難儀でなー」
「淳子さんがそう言うなんてどんな化け物なんすかね?」
「阿呆、妖怪だろ」
「あーそう‥イテッ」
淳子さんに殴られた。しかもグーで
あ、東さんもだ。
頭抱えてうずくまってる。
「淳子さん、どんな事件なんだい?」
のほほんとした野木さんが言うと事件に発展しなさそうです。
「小学5年生の子が誘拐されたんです。」
淳子さんも野木さんに対しては敬語だ。
淳子さんは怖いもの知らずだけどね。
常識はあるんだよ。
[その少年が難儀なの?どこが?]
「うちのOB、木山(キヤマ)さんの孫さ」
あー‥、という雰囲気
「なに?木山って人がどうかした訳?」
訳がわからない、と伯が言う。
「木山さんはうちのOBでさ、今はその、なんだ。」
[天下りしてんのよ。]
ハッキリ言うなよ千尋
正確には打ち込むなよ千尋。