思いが瞬を駆け抜けて~時代を越えた物語~
*side真琴*
部屋に戻った私はすぐに寝ることにした。
ある程度説得の段取りはイメージできたし。
あとは成功するかどうか………。
もう既に武田領内に侵攻している織田軍。
そして次々に降伏していく武田家臣__
こんな中でも私は説得できるのかな……
___それに
海里………。
どうしてこの時代に来ているのだろう?
しかも、記憶はないし…徳川忍だし…
私の回りで何が起こっているの……?
浮かぶのは不安と疑問ばかり。
「あー!ウジウジしててもだめだぁ!」
そして、布団で頭まですっぽりと覆う。
人間は暗くて狭い空間が落ち着くという。
だんだん意識が遠のいてきて……
私は深い眠りに落ちていった……
__外では月が雲の間を見え隠れしていた
明日で武田の……真田家の運命が決まる