「僕」
それぞれのカタチ
言葉
「簡単なこと、考えたことを包まず吐き出せばいいの」
腰に手をあてたいつかの君は
静かに
でもハッキリと
僕に向かってそう言った
人より考えを伝えることが苦手な僕には
それは全然簡単じゃない
得意げになる君を横目に心に愚痴をこぼしながら空を仰ぐ
でもちらりと見えた君の横顔はアップルパイみたいに魅力的で
今ならできそうだと思った
「――好き」