「僕」
相談
向き合った机
二人だけの教室で
僕と君だけの秘密の会話
「じゃあどんな子が好みなの」
いかにも興味津々という顔で聞くからこっちが恥ずかしくなる
やめてくれよ
僕はそんなの答えたくない
わざと窓の外をみながら
無言を貫く
「…意地悪」
頬を膨らましながら肘を突く君
嫌われたかな
でも嫌われる方がまだいい
だって。
「あっ…」
廊下を誰かが通って
途端に君が突然立ち上がった
向かった先には
僕の親友
そして君の…想いの人
「本人に聞くもん」
そういって走っていく君
残された僕
もう、嫌だよ
君の相談役なんて
いっそ嫌いになってくれれば
もう会いたくないって言ってくれれば
あいつの話をする君の笑顔にドキドキしたりもしなくていいのに。