友達≧彼女！？

『そんなの知るかっ！！アンタに貸してこんな目にあったんだよっ！！…もういい。もう限界。』



『紗英…落ち着けって…』



私の肩に手をかける直樹。



「―ｯ！！触らないでよ！…こんな時だけ、私に触れないでよ！！」


思い切り直樹の手を払いのけた。



驚いた顔の直樹。加藤君も新井さんも、呆然と私を見ている。けれどそんなの構ってられない。
もう止められない。



溢れ出た怒りが抑えられない。



「直樹にとって私って一体何？…手も繋いでくれない。近寄っても“からかわれるから近寄るな”だの、“大声で話し掛けるな”。そんな文句ばかり！じゃあその子が触ってどうして何も言わないの？友達だから！？」



『それは…』



ちらっと新井さんを見る直樹。

その行動に胸がズキンて鳴る。

「友達だからじゃないみたいだね。わかったよ…別れてあげる。」


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