友達≧彼女!?
『毎回体育館にきてるのかしらね。』



「さあ…知らない。」



直樹が私に会う以外の時間に何をしてるかなんて聞いたことないもん。
聞きたくないもん。



『あ!こっちに気付いた!』



「え?」




見ると、こっちを見てる数人。その中には直樹もいた。



『手振れば?』



「う、うん。」



ぎこちなく手を挙げて振ってみた。


けれど、



直樹はそれに答えず、また輪の中に戻って、ボールを見上げてた。




『気付かなかったのかな?』



「…かもね。」



違うよ。



目、合ってたもん。



そしてこの距離でもわかったんだ。
直樹の顔、すごい不機嫌だってね。




無視されたんだ。





すごく惨めな気持ちで、残りのお弁当を食べた。
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