友達≧彼女!?
放課後、私はいつもの様に直樹のクラスへ向かう。



教室の前で直樹が出てくるのを、大人しく待っているところへ、やって来た直樹。



『帰るぞ。』



「うん。」



2人で歩きだした時だった。



『直樹君!みんなでカラオケ行かないかって話でたんだけどどうする?…あ…』



私を見て言葉を遮る女の子。この子、さっき一緒にバレーやってた子だ…



『ごめん。彼女と約束してたんだ。』



そう言って教室へ戻ろうとする。



『新井!待って。俺も行くよ。』




私は驚いて、直樹の袖を引っ張った。



「ちょっと!」




『ごめん。誘われて断るの悪いし、俺カラオケ行ってくる。』



「私とは?」



『いつも一緒に帰ってるだろ?今日くらい好きにさせろよ。』



…そうじゃなくてさ。
毎日一緒に帰ってるんだからこそ、一言“行ってきてもいい?”位私に聞くべきなんじゃないの?



『本当?みんなに言ってくる!
直樹君もカラオケ行くってさ!!』



『そういう事だから、また明日、いつもの場所でな。』





そして教室へ戻ってしまった直樹。


取り残された私は…
やっぱり惨めな気持ちになった。
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