月夜の翡翠と貴方
「どういうことですか…?」
そういえば、先程まで話していた人々の話の中に、『依頼』という単語が出ていた気がする。
私の困惑した表情に、ミラゼも戸惑っているようだった。
「………ルトがなにをしてる人間か知らないのに、あなたたちは一緒にいるの?」
...そこで、はっとした。
まずい。
これでは、ごまかしの意味がなくなってしまう。
「え…えっと…」
さすがに、奴隷と主人だとは悟られないだろうが、私にはこれ以上ごまかしのしようがない。
私の様子に、ミラゼは訝しげな顔をすると
、ちらりとルトの方を見た。
ルトは、こちらの会話など全く聞こえていない。
気にも、しようとしていない。
友人達と、大いに盛り上がっている。