月夜の翡翠と貴方
私はきっと、依頼のなかで必要なものなのだ。
そして、依頼が終わったら用なしとなるもの。
それにこの旅には、確実に終着点がある。
それが、もしルトが受けた依頼の、終着点だとしたら。
今、確信を持ってわかることは。
「……依頼が完了すれば…」
私は…捨てられる。
確実に。
今はまだわからない、どこかへ。
ルトのいない、どこかへ。
*
「………………ん」
目を覚ますと、知らない天井が見えた。
ここは…
起き上がって、自分が寝ていたのが寝台だとわかった。
少し、頭が痛い。
「……………あれ…」
ぼやけた視界で見えるのは、碧色。