月夜の翡翠と貴方
「…地下に閉じ込めておけ」
低い声で発せられたその命令と共に、男達が私の腕を乱暴に掴む。
「…ああ、大事なコレクションとなるものだから、あまり乱暴に扱わないでくれよ」
気味の悪い目で私を見て、マテンは意味深に微笑む。
男達はすぐに私を薄暗い地下へと連れて行くと、大きな檻のなかに私を放り投げた。
ドサッ………
「…………っ」
打ちつけられた身体が痛い。
眉を寄せて男達の方を見ると、哀れんだ、けれど愉快そうな笑みでこちらを見ている。
そして、檻の扉にガチャン、と鍵をかけた。
「………………」
男達が去っていくのを、静かに見つめる。
完全に地下への扉が閉まったことを確認し、その場にへたりこんだ。
「…………はっ…」
息がうまくできない。
はあ、はあ、と懸命に呼吸をする。
じわじわと、瞳に涙が浮かんでくる。
嫌なのに。
覚悟していたことなのに。