月夜の翡翠と貴方


「なんか、ジェイドちゃんってリロザとか、イビヤとか、落ち着いた奴と合うみたいね」

その言葉を、ルトを見て言う。


「…なに?俺じゃ合わないって言いたいの?」


…ミラゼが入ってきて、キスを寸でで止められた事を未だに根にもっているのか。

ルトはミラゼに対して、だいぶ機嫌が悪い。

そしてミラゼもミラゼでルトをからかうものだから、喧嘩になりそうでひやひやする。


「そんなことは言ってないけど。あんた、子供過ぎてジェイドちゃんに愛想尽かされないようにしなさいね」

「よけーなお世話だよ。つか子供じゃないし」

私から見れば子供よ、とミラゼが呆れたように言う。

…ミラゼの実年齢が気になるところだが、きっと訊かないほうがいいのだろう。


「…まぁ、ふたりも無事くっついたことだしね。ジェイドちゃんも戻ってきたし。依頼も終わったし!」

ミラゼとイビヤが、グラスをつけて乾杯し合う。


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