月夜の翡翠と貴方
私も、酒が入っているからか。
「…………うん」
なんて、返事をしてしまった。
ルトは、「素直だね」と言って、私の頬に触れる。
そして、首筋へと、滑らせる。
「……カナイリーのあと、消してあげる」
ルトが、触れる。
優しく、けれど確かに触れる。
首筋に、キスを落とす。
「………ルト…」
は、と息が上がる。
「黙って」
…怒って、いるのかもしれない。
どうしてかは、わからないけれど。
惚ける思考のなかで、大窓を見つめた。
月が、昇っている。
月明かりが、窓から部屋へ差している。
ぼうっとそれを見ていたら、ルトの手が服の下に潜り込んできた。
「………っルト!」
「あ、駄目?」
「だっ……駄目っていうか…」
手が早すぎる、この男。