月夜の翡翠と貴方
続いて私も、横になる。
肩がぶつかり、驚いて横を見ると、目の前にルトの顔があって更に驚いた。
「あ〜…俺、向こう向いとくわ」
苦笑いしながら、ルトはこちらに背中を向けた。
…なんだか、申し訳なさを感じる。
いや、これでいいんだと思いながら、私は一言ごめん、とつぶやいた。
ルトは、背中を向けたまま、返事の代わりのように言う。
「…………おやすみ」
テントを見上げながら、その声を聞いた。