命の花~神様、もう少しだけ~
「この子を産むためなら、

私は鬼になります。」


「癌の進行具合は人それぞれです。

もし早く進行したり、転移が見つかったら、

早急に治療に入ります」


「先生」


「母体があってこその妊娠継続です」


「・・・ありがとうございます」


「週に一度、

検査を受けてください」


先生がため息をついた。


「本当に、黙っているつもりですか?」


「心配はかけたくないから」


「・・・わかりました。

頑張りましょうね?」

先生が優しく私の肩を叩いた。

「はい、頑張ります」
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