命の花~神様、もう少しだけ~
目の前には、先生・・・

私は息をのんだ。

黙っていてくれるだろうか・・・


「お世話になりました」

要が頭を下げた。


「お腹に、大事な命が出来たんですから、

・・・

無理だけは、絶対にさせないように」


今にも

言ってしまいそうな先生だったけど、

ちゃんと、黙っていてくれた。



私も深々と頭を下げた。



「診察は毎週ですよ。

忘れないでください」

念を押した先生。

「わかってます」

私は笑顔で言った。
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