命の花~神様、もう少しだけ~
目が覚めると、

愛梨はスヤスヤて寝息を立てていた。

そっとベッドを出て、

リビングに向かうと、

キッチンから、包丁の音が聞こえてきた。



「…要?」

「あ、起きたんだ。気分は?」

「大丈夫。…私、するよ」


「無理は禁物。もうすぐ出来るから、

ソファーにでも座ってろよ?」

「うん・・ありがとう」


微笑んだ私を見て、要も微笑んだ。

・・・

また、要は料理を始めた。

・・・

病気なんかに負けないからね。

心の中で、要に言った。
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