命の花~神様、もう少しだけ~
私はそのまま入院することになった。

・・・

そして一週間後。

小さな小さな1000gのも満たない

赤ちゃんが生まれた。

保育器の赤ちゃんは、

確かに生きている。

・・・

この手に抱けないけれど、

小さな穴から、そっと手を伸ばして、

小さな手を掴んだ。


「ママですよ?」

・・・

ギュッと握り返してくれた。

涙が止まらなかった。

「お母さんだってちゃんとわかってますね」

看護婦さんが微笑んだ。
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