秘密 ~わたしとあなたの~
「蓮?なにか…あったよね?」
「うっうぅ…ひかりぃ」
あたしはこらえきれずに大粒の涙を流した。
「おっおかあさんっっ…がぁ!」
「うんうん、蓮…ずっとうちにいたらいいから」
ありがとう、ひかり…。
ひかりがいなかったら、あたし今頃死んでただろう。
落ち着いてから、ふと思った疑問。
なんで、パパじゃダメだったんだろう…?でもよりによって学年主任なんかと…?
「で、おかあさんの相手の男はうちの学校の学年主任だってか?」
「うん」
おかあさんと主任が会うような機会はないはず…。なにか裏で隠してることがあるのかもしれないな。
「ねぇひかり…?うちの裏で、なにか動いているのかもしれないね」
「蓮の裏ってどーゆーこと?」
「ん~…まぁ、はっきりと分かったわけじゃないから、はっきり言えないんだけどね?」
たとえば、あたしの成績とか…。
「んなこたぁないよ!!」
「う~ん…そうだね」
考えすぎかもしれないな。
でも、蓮の予想は当たっていたことに気が付くのはもう少し先の話・・・。