フェイス
「確かに、私もこの学校におけるあの男の顔人気は理解できないところがあります」

「そうそう、私的には全然筋肉足りないし、身長足りないし、黒髪はあんまり好みじゃないし、ちょっとハードじゃないし、ヘヴィでもないし、色気がないっていうか、ソフトでライトだし、たとえ、プロテインと友達になってもなんか骨格レベルで好みじゃないから違うって言うか……うわぁ、私、何言ってるんだろ」


 伊東先輩は頷いて、勢いよく喋り始めた。

 ある意味、盛大に時永批判。

 そもそも、比較対象がおかしいと思う。

 比べちゃいけない物と比べられて完全に否定されるなんて同情を覚えるくらい。

 多分、それくらいのパンチが入った方がいいと思うけど。

 この人が好きなのは絶対超イケメンじゃなくて、ちょい悪オヤジだ。

 しかも、ハリウッドスター。

 間違いなく。

 ちょっと話が合いそうな気がする。
< 106 / 173 >

この作品をシェア

pagetop