フェイス
「あなた達が一体あの男の何を知っているって言うんですか!」
彼女達は好き勝手なことを言っている。
でも、本当に彼女達はあの男の中身を見ているのか。
伊東先輩は違った。
けれど、みんな、顔しか見ていない。
「中身は完全にエロオヤジなのに、案外、好物はお子様だったりするんです」
斎藤先輩も女ヤンキーも「何を言ってるんだ、こいつ」って目で私を見ている。
でも、もう止まらなかった。
「焼き餅は砂糖醤油じゃなきゃ絶対嫌で、お雑煮よりおしるこが好きで、冬になるとこっそり自販機で買ってたりして、でも、コーンポタージュも捨て難かったりして、不健康なものが大好きで……」
時永のそんなところが好きだと私は胸を張って言える。
でも、彼女達は……
見上げれば彼女達は同じ方向を見て固まっていた。
彼女達は好き勝手なことを言っている。
でも、本当に彼女達はあの男の中身を見ているのか。
伊東先輩は違った。
けれど、みんな、顔しか見ていない。
「中身は完全にエロオヤジなのに、案外、好物はお子様だったりするんです」
斎藤先輩も女ヤンキーも「何を言ってるんだ、こいつ」って目で私を見ている。
でも、もう止まらなかった。
「焼き餅は砂糖醤油じゃなきゃ絶対嫌で、お雑煮よりおしるこが好きで、冬になるとこっそり自販機で買ってたりして、でも、コーンポタージュも捨て難かったりして、不健康なものが大好きで……」
時永のそんなところが好きだと私は胸を張って言える。
でも、彼女達は……
見上げれば彼女達は同じ方向を見て固まっていた。