フェイス
 ああ、時永のせいで余計な時間を使ってしまった。

 遅いと春平が無駄な心配するって言うのに。


 校内に残っている生徒なんて限られている。

 でも、何かあると困るし、いい加減なことはできない。

 三年の教室の前を通れば、まだ何人か女子が残っているらしかった。

 ただのくだらないお喋り。

 一番端の教室まで行ってから戻ろうとしたら、なぜか彼女達が待ち伏せ。

 相手は五人、真ん中に妙に偉そうなのがいる。
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