雪男のぬくもり探し


「犬かぁ...」



校門をくぐると
中学とは違う匂い

大きな校舎に
たくさんの新1年生、
それから知らない先生たち

視界に入るもの全てが
私の胸を高鳴らせる



「犬...俺はやっぱり犬..」


新しい生活に
素晴らしい青春の...



「どうしたら
犬じゃなくなるんだろう..」

「もう!さっきからうるさいよ!」



人が憧れの高校生LIFEの幕開けに
感動してるっていうのに

こいつはブツブツ
犬、犬、犬って!


つい大声を出すと
梓だけじゃなく
周りの人の視線が集まる



「あ...すいません..」



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