クランベールの甘い日々 〜クランベールに行ってきます 番外編集〜


「どこかで聞いた事ある名前だと思ったら、副局長さんだったのね」


 そう言ってひとり納得したように頷きながら、ユイはクスクス笑い始めた。


「あなた、夢の中でも副局長さんに怒られてたみたいね」
「なんだ、そういうことか」


 そんな夢、覚えてなくてよかったとホッと胸をなで下ろす。
 横でランシュが笑い始めた。


「なんだ」
「気付くの遅すぎますよ。オレは”怒ったら美人が台無し”って聞いただけでピンときましたよ」


 どうやらランシュは、分かっていながらユイを煽ったりロイドを動揺させたりして、からかっていたようだ。

 ユイは相変わらずクスクス笑いながら、意味不明な事を言う。

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