クランベールの甘い日々 〜クランベールに行ってきます 番外編集〜
歴史の始まり(2)
ロイドはチラリと結衣を見た後、正面を向いて短く答えた。
「昔、オレの助手をしていた男だ」
「入院してたって、どこか悪いの?」
「……悪い。守秘義務がある。奴の事は話せない」
「わかった」
なんだか、ワケありな人のようだ。
益々気になるが、守秘義務と言われては、それ以上聞けない。
結衣が少し不満げにしていたからか、ロイドが肩を抱き寄せ頭を撫でた。
「気にするな。多分、大したことじゃない。疲れてないか?」
「大丈夫。さっき休んだばかりだし。あなたこそ、お腹大丈夫?」
「まだ、それほど減っていない」
「そう……」
あれだけ食べたので、お腹の調子が悪くなっていないかと、訊いたつもりだったのだが——。
結衣は気を取り直して、ロイドを誘った。
「昔、オレの助手をしていた男だ」
「入院してたって、どこか悪いの?」
「……悪い。守秘義務がある。奴の事は話せない」
「わかった」
なんだか、ワケありな人のようだ。
益々気になるが、守秘義務と言われては、それ以上聞けない。
結衣が少し不満げにしていたからか、ロイドが肩を抱き寄せ頭を撫でた。
「気にするな。多分、大したことじゃない。疲れてないか?」
「大丈夫。さっき休んだばかりだし。あなたこそ、お腹大丈夫?」
「まだ、それほど減っていない」
「そう……」
あれだけ食べたので、お腹の調子が悪くなっていないかと、訊いたつもりだったのだが——。
結衣は気を取り直して、ロイドを誘った。