クランベールの甘い日々 〜クランベールに行ってきます 番外編集〜
 作り方が分かるから、おもしろさが違うところにあるのかもしれない。

 さすがのロイドも、感情を持ったロボットは無理なのだろうか。

 雑誌を閉じて、妖艶に微笑む表紙のロボットに視線を落とす。
 彼女をぼんやり見つめていると、ロイドが横から雑誌を取り上げ、テーブルの上に置いた。


「読書の時間は終わりだ」


 そう言ってロイドはメガネを外し、結衣を抱き寄せ口づけた。

 少ししてロイドが唇を離すと、結衣は思い出したようにクスクス笑った。
 ロイドが訝しげに尋ねる。


「どうした?」

「あなた、私の唇が魔性を秘めてるって言ったでしょう? あなたの唇にも魔力があったのを思い出したの」

「初耳だな」
「だって私、あなたのキスで恋に落ちたんだもの」

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