ビター・スイート・ラヴ
　真紀と夏美はタンクバックのみ持って店に入った。



　そして二人は日替わり定食を注文した。定食自体はありふれた物だった
けれど焼き魚は絶品だった。



　夏美はこの店の主人に訊いた。




「すみません、ここらへんで今晩の宿をさがしてるんですが、どこかいい
宿はありませんか？」


「ここらで泊まるんだったら、町の中心街まで行ったほうがいいよ。確か
ライダー専門の素泊まりの宿もあったと思うけど‥。近くで聞いてみると
いいよ。多分泊まれるところがあるから」




　店の主人は親切に中心街までの道を教えてくれた。



「ありがとうございます」



　二人は店を出て再び走り始めた。



　直ぐに中心街に着いたが宿が見当たらない。
真紀はオートバイを路肩に止めて営業中の店で宿泊できるところを尋ねた。



「この先に民宿があるんだって。そこで訊くといいみたい」



　真紀はバイクに股がったまま待機してる夏美に言った。
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